詭弁学派、四ツ谷先輩の怪談。を読みました
今回ご紹介するのは古舘春一先生の「詭弁学派、四ツ谷先輩の怪談。」です。
古舘先生と言えば「ハイキュー!!」でご存知の方が多いことと思います。
「詭弁学派、四ツ谷先輩の怪談。」は「ハイキュー!!」以前に古舘先生が週刊少年ジャンプに連載していた作品で、表紙からも感じられるかも知れませんが作風も題材も全く違った物語なのでどちらかしか知らない人がもう一方の話を読んだらかなりびっくりするかも知れませんね💦
さて、簡単なあらすじです。
主人公・真の通う中学校には不思議な伝説がありました。
2年A組には誰も見たことのない幻の生徒“四ツ谷先輩”がいて、ある特定の条件を揃えると怪奇事件を解決してくれると言うのです。
真には数日前に前触れなく行方不明になった親友がいて、しかも時を同じくして未解決の連続殺人事件が起きていました。
親友を助けたい真は藁にもすがる思いで屋上にいると言われる四ツ谷先輩の元を訪れるのですが、現れたのは怪しさMAXの(どう見ても中学生じゃない)人物!!
事件を解決してくれるのかと思いきや「オリジナルの“最恐の怪談”」を創って多くの悲鳴を集める事だけを考えていると曰う四ツ谷先輩は、真の相談に乗ってくれるどころか親友の安否が不安になるような怪談で怖がらせてくる始末…
呆れてその場を去った真でしたが、四ツ谷先輩の言葉に一抹の不安を覚えて次の日「ここだけの話」と前置きをしてクラスメイトにその怪談を話してしまいます。
そこから学校中に怪談が広がるのに時間はかかりませんでした。
当初怪談のことしか考えていない四ツ谷先輩に冷ややかな視線を送っていた真でしたが意外(?)にも彼にはある思惑があり、怪談を完成させることによって一つの事件の真相が明らかになったのです!!
未だ行方の知れない親友を救いたい真は四ツ谷先輩のある言葉を思い返し、再び彼に親友が居なくなった日の事を語るのでした…
この作品はどのジャンルに当てはまるかを考えたんですが、なかなか難しいですね。
ホラー?ミステリ?
敢えて言うなら青春奇譚というのが一番しっくりくるような気がします(個人の意見です)。
年齢不詳で怪談のことしか考えていない永遠の中二(二つの意味でと言えるかも知れない)四ツ谷先輩と、単純かつ明朗な性格で怖い話が嫌いな真は正反対の水と油の様な関係の様でいてその実とても良いコンビというのが非常にそそるのです。
私も学生時代は学校の七不思議などを聞くたびに悲鳴を上げていた人間なので、真の気持ちがとても分かる😭
四ツ谷先輩はかなりの変人ではありますが、何て言うんだろう…憎めないというかその怪しさが魅力というか…気付いたら目が離せない人物だなと思うのです😳
他にも魅力的なキャラクターが出てきますので是非是非その辺もお楽しみいただきたいですね☺️
全三巻と短めで終わりがやや駆け足の様にも思えましたが、ストーリーは非常に綺麗にまとまっています。
その後をなんとなく想像できる余地のある終わり方は個人的に好きな話の畳み方だなと思いました。
続きが読みたいなあと思いつつ、でも学生生活には限りがあるし…でも四ツ谷先輩は何年経っても変わらなそうだなあ…とか考えるのもなかなか楽しいものです☺️
「ハイキュー!!」程知名度のある作品ではないかも知れませんが、こちらも間違いなく名作だと思っております。
思わずゾクリとする四ツ谷先輩の口から語られる怪談を一緒に楽しみませんか?
文句なしにオススメです!!
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