夕凪の街 桜の国を読みました
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こちらは先日ご紹介した「この世界の片隅に」よりもあとの時代の広島を舞台にしたお話が収録されています。
原爆とは。
それに伴う被爆とは。
その問題に斬り込んでいる作品なので「この世界の片隅に」に比べると、いささか暗く重い話のように思えました。
「夕凪の街」は終戦から10年経っても原爆を落とされた時のトラウマに苛まれ続ける主人公の姿が描かれています。
私は戦争が終わって何十年も経ってから産まれました。
だから実際の戦争のことはわからないけれど、その時生きるのに精一杯だったこと、他の人を助けられなかった(助けることが可能だったかは別として)罪悪感色んな感情が渦巻く主人公の気持ちを考えると胸が痛くなりました。
「桜の国」ではそれより更に後の話が語られています。
被爆した人間に対する差別的な感情がその頃にもあったんだということを今更ながら知ってビックリしました。
あまりにも無知で恥ずかしいと思ってしまったのですが、こうの先生の後書きを読んで、知ることが出来たことが良かったのだと考えることができました。
何事も知らないことは怖いことだと私は思うのです。
知ることで誰かを安心させられることもあるだろうし、知らないから傷付けてしまうこともある。
だから、この本を読んで良かったと改めて思いました。
このコミックスが出るまでのこうの先生のイメージはほんわかした日常4コマを描かれる作家さんだったのですが、このような作品も描いてくださることに感謝でいっぱいです。
怖いの一言で済ませずに、平和を作るために戦争のことを知ることの大切さを知った一冊でした。
乱文になってしまいましたが、一人でも多くの人に読んで欲しい作品です。
