俺は2度死ぬを読みました
今回はサシダユキヒロ先生の「俺は2度死ぬ」をご紹介いたします。
この作品は脳の悪性腫瘍と、交通事故によって文字通り生死の境を2度も彷徨ったというサシダ先生の壮絶な経験談が描かれたエッセイです。
と、書くと凄く重たくてズーンとなるような漫画なんじゃないの??と思われるかも知れません。
勿論真面目なシーンもありますが、コミカルに描かれたエピソードも所々挟んであって、終始息が詰まるような内容では無かったのでご安心を。
しかしこの本を読んで色々と考えましたが、感想というのが一言では表し難い。
何故かというと、サシダ先生はTwitterでこの経験漫画を公開して、それに対して共感だったり色んな反響があって単行本化に至ったと思うのですが、それは決して単純に「良かったね」などという言葉で済ませられるものではないからです。
脳の悪性腫瘍も本当に大変だったと思うんですけど、事故!
交通事故のエピソードは読んでいて(加害者に対して)胸糞が悪いと思わされました。
サシダ先生がリハビリなどを頑張ってまた漫画を描けるまで回復したことは幸いですけど、事故のせいでしなくて良かった筈の苦労を強いられてると思うと居た堪れない気持ちになってしまいました💦
交通事故を起こさないようにするのは当たり前ですが、皆さんキチンと任意保険には加入しましょうね😣
事故による色々だったり、病気にまつわるあれこれを赤裸々に描いてくださってるので、参考になるという言い方で良いか分かりませんが、今まで知らなかったことを知ることができたという面でもこの漫画を読んで良かったなと思っています。
Twitter掲載時にはなかった描き下ろしページもあり、一気に纏めて読めるという利点からも購入して良かったと思っております。
この本には途中漫画だけでなくサシダ先生による文章も掲載されています。
その中にあった、どんなに辛くても笑うことって大切だと思うというような言葉が強く心に残っています。
自分は辛いと思ったらついつい顔までこわばってしまって、笑うってできていないかもしれない。
大きな病気や事故を乗り越えて今を生きているサシダ先生の言葉だから凄く重い(悪い意味ではない)と思いました。
そう言えば後天的に身体的障害を持った方のエッセイを読んだのは初めてだったのでそういう面でも新鮮で、読んで良かったと感じてます。
よくよく考えたら、脳の悪性腫瘍闘病記、交通事故被害者体験談と一つずつでもだいぶ濃い内容になりそうだから二つのエピソードがいっぺんに読めるこの本はとてもお得なのかも知れない。
どちらか一方だけでも興味がある方は読んで損のない漫画だと思うので、是非読んでみてください。