たとえとどかぬ糸だとしてもを読みました

今回はtMnR先生の「たとえとどかぬ糸だとしても」のご紹介です。

たとえとどかぬ糸だとしても: 1 (百合姫コミックス)

まずご注意です。

男性がガッツリストーリーに絡んでくる百合作品が苦手な方にはあまりオススメしません。

百合における片想いとか切ない感じが好き！って方はウェルカム！

以下物語の概要です。

主人公のウタは兄夫婦と一緒に暮らす女子高生。

ウタには片想いの相手がいます。

それは兄の結婚相手であり幼馴染の薫瑠さん。

彼女は義妹としてのウタをとても可愛がってくれていますが、兄との夫婦関係を間近で見ているウタの想いは複雑です。

その事を友達に相談しては、叱咤を受けて打ちのめされたり、時には元気付けられたり…そんな風にウタは日々を過ごしていました。

適度な距離感を保って想いをやり過ごそうとしているウタでしたが、そんなことはつゆ知らず、薫瑠さんはウタと二人で行くことになった遊園地デート（薫瑠さん曰く）の最後にサプライズのプレゼントを渡して自分の思いを伝えてきます。

その感情の種類は違うけれど薫瑠さんはウタの事をとても大切に想ってくれている事を知りました。

しかし家に戻ればまた兄と薫瑠さんの仲睦まじい姿を見る事になります。

遊園地でなまじ幸せな気持ちを知ってしまったウタは余計に辛い気持ちになってしまい…でもすぐに諦める事はできなくて…

簡単に説明するとこんな感じでしょうか。

なんと主人公の好きな人は既婚者というこちらのお話。

ノンケに片想いするのはなかなか辛いもの。

しかも相手が結婚していたら？？

それをタイトルでしっかり表現しているのが素晴らしいなとまず思わされました。

ウタ目線で見る薫瑠さんへの想いは切なくて胸がギュッと締め付けられるようです。

この漫画は男性が出てくる頻度が高いので私的に読んでいて胃が痛くなる系の百合作品なのですが、読み始めて気付けば惹きつけられてページを捲る手を止められませんでした。

話の構成はウタの片想いだけが延々と描かれている訳ではなく、ウタの友達クロちゃん絡みのエピソードがあったり、学校一のビッチ（？！）恋夏さんのお話があったり…時には薫瑠さん目線でストーリーが展開されたりと読者を飽きさせない工夫がされているなと感じました。

正直私は百合レーベルの作品で男女の恋愛みたいなのが大きく描かれているものは読んでいて苦しくなってしまうので、百合漫画としてオススメ作品なのかと言われると悩んでしまいます。

元々読み始めたきっかけは試し読み小冊子で少しだけ読んで気になったからだったんですけど、もう少し詳しく内容を知っていたら読もうと思わなかったかも知れない。

でもだからと言って読んで後悔したかというとそれは違うんです。

この漫画は7巻で終わりなんですが、そこまで追いかけて良かったってそう思っています。

そうそう、今から読まれる方は最終巻の初回限定版に付いていた小冊子まで絶対に読んで下さい！！

こちら実は小冊子の部分だけをKindleで売ってたりもするので

たとえとどかぬ糸だとしても『紡いだ糸のその先で』 (百合姫コミックス)

電子書籍派の方もご安心ください！

全体を読んで思ったのはこの話はアニメよりもドラマ向きのストーリーだなということ。

なんというかね、大人の物語だなと思うのですよ。

ただ甘いだけのキャッキャウフフしてる感じの百合を求める人が見ると火傷しそうな感じ。

でも実際にウタみたいに相手が結婚した時に好きだっていう事を自覚するなんて事もあるだろうし、パートナーがいる相手を好きで諦められずにいるという人もいると思うんですよ（これは男女問わず、セクシャリティに限らずなんですけども）。

だから何となく現実を突きつけられるみたいで辛い（※個人的な意見です）けれど、そんなリアリティ込みで物語を楽しみたい人には凄くオススメしたいと感じました（私がこのブログでリアリティがあると表現するのはどこか生々しさが感じられる話の事で『＝全てが現実的な話』ではないのでそこだけご理解くださいね）。

だからアニメよりドラマと思ったのかなあなんて自分なりに考察してみたりして。

絵柄云々で言うならtMnR先生の作風はアニメに合う可愛らしい絵だと思うんですよ？

でも単純にアニメにすると魅力が活かしきれない気がするような。

例えるなら昼ドラみたいな要素を含む漫画だなと思ったと言うと伝わるでしょうか？（伝わらんかな）

「牡丹と薔薇」とか「真珠夫人」（※昼ドラで浮かぶのがこの名前だっただけで内容が似てる訳ではありません）のアニメがやるってなっても沢山の人が見たいと思うかというとそうじゃなく（私は寧ろ見たいですが）凄くニッチなところにしか需要が無さそうに思えるとかそう言う感じ？（めっちゃ分かりにくい）

話が若干ズレましたが、百合姫コミックスというレーベルで唯一無二の存在感を持つ漫画というのは確かなので気になる方は是非読んでみてください☺️（ここまで私の記事がネガキャンになってないかかなり心配ですが💦）

私的にはヤキモキしながらも最後には読んで良かったと思える作品でした！

個人的なわがままを言うならば恋夏さん関連のエピソードをもう少し掘り下げて欲しかったなあ…そしてクロちゃんのお話ももっと見たかった😭

でも全7巻に全部を詰め込めと言っても無理な話なので、その辺りは脳内妄想で補完したいと思います😚

大切なことなのでもう一度書きますね。

男性がガッツリ絡んでくる百合作品が地雷と言う方にはオススメしづらい作品です。

でもそれを差し引いても魅力のあるストーリーだと私は思えました。

ここまでを読んで気になるなあと思って下さった方はきっと読んで後悔しないんじゃないかな…？

読むならば全部まとめて準備してから読み始める事をオススメします！

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