大好きが虫はタダシくんのを読みました
今回は阿部共実先生の短編作品集「大好きが虫はタダシくんの」のご紹介です。
ちょっぴりネタバレするかもなのでネタバレは読みたくないという方はご注意くださいませ。
このコミックスと言えば表題作があまりに有名なため、鬱マンガ作品集なのかなと思っている方は少なくないかも知れません。
でも実際はそんなことはなく、日常系ほのぼのギャグあり、バトルあり、やはり鬱マンガありと結構内容盛りだくさんだったりします。
個人的な感想としては、ページを読み進めるごとに鬱度が高くなって最後に表題作でズドンと落とされる感じだなと思いました。
コミックスはじめの方に収録されている「ドラゴンスワロウ」はほんのり百合風味の連作で、読んでいてほっこりしました。
また改めて紹介しますが「ブラックギャラクシー6」みたいな鬱要素のないどちらかと言えばギャグテイストな阿部先生の話も大好きなので読んでいて楽しかったです。
しかしほのぼのものと対比するからか「空が灰色だから」や「死に日々」よりも鬱作品の破壊力が強く感じられます。
気持ちが弱ってる時に読むのは割と危険かもとも思いました。
楽しい気持ちで終わっときたいなんて時は「破壊症候群」までで本を閉じるとかしても良いかも分かりませんね。
何はともあれ、阿部共実先生のストーリーの引き出しの広さを知ることができる一冊なので、興味のある方には是非ともおすすめしたい単行本です。