ニトロちゃんを読みました
ニトロちゃん: みんなと違う、発達障害の私 (知恵の森文庫)
- 作者:沖田 ×華
- 発売日: 2013/09/10
- メディア: 文庫
この話は発達障害を持つ沖田さんが幼少から中学までの経験を元にして描かれたエッセイ的な作品です。
私が子供の頃は、今ほど発達障害については認知されていなくて、でも多分この話のニトロちゃんみたいに「なんか変な子」と思われていた子で実は発達障害を持っていた子は少なくなかったかもしれないなと感じました。
しかし壮絶ですね。
ニトロちゃんの受けた様々な傷は読んでいて心が痛くなりました。
最後に「あの時死なないでくれてありがとう」というような言葉が出てくるんですが、その一言に思わずうるっときてしまいました。
発達障害というのもグラデーションで、顕著に症状が出る人もいれば、その傾向があるという人まで様々と聞きます。
沖田さんはアスペルガー、ADHD、LDを併発してらっしゃるそうで、この作品以外にも発達障害あるあるな日常を綴ったエッセイ漫画なども出版されています。
発達障害って何?という人から、もしかしたら自分は発達障害なのかな?という人、発達障害の診断を受けた人まで、色んな方に読んで欲しいなと思う作品たちです。
今回紹介している「ニトロちゃん」は辛い思い出を描いてくださってる部分もあるので、人によってはたただただ読んでいて辛いと感じてしまうかも知れません。
でも最後には救いのある内容だと思うので、気が向かれた時には是非手に取っていただきたいなと思います。
沖田さんは絵が上手いタイプの漫画家さんではないんですが、描写力があるというのでしょうか??
読んでいて心に迫る物がある作品を描かれる作家さんだなと思っています。
絵で食わず嫌いしていたらちょっと勿体ないぞ!と言いたい!
産婦人科を舞台にした「透明なゆりかご」も発達障害とは違った題材のストーリーですが心に訴えかけてくるお話です。
この話を読むと産婦人科でバイトしていたという叔母の話を思い出します。
どちらもオススメですので是非気になる方は読んでみてください。